朝井リョウ「何者」から学べる3つのことー学生時代に読んでおきたかった小説

もう気付けば10月です。全ての大学生に訪れる人生のターニングポイント。「就職活動」。

今までの歴史で、たくましい先輩さえもがため息をついてきた「就職活動」を自分自身がスタートしなければならない状況にたっている大学3年生も少なくはないのではないでしょうか?

自己分析、面接対策、SPI、志望業界など、やるべき事、考えるべき事がこれから山のように増えてくることでしょう。

そんな、これから人生の窮地に立つ大学3年生のあなた!におすすめしたい。読書を通して、就職活動の疑似体験をしてほしい。後悔をなく、身の丈にあった、でも一歩踏み出した「就職活動」を行えるようなひとつのバイブルとなるように、この文庫本をおすすめしたいと思います。

学生時代に読んでおきたかった本「何者とは」

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何者 (新潮文庫)

1989年「就職戦線異状あり」以来、大学の新卒就職活動を正面からテーマとして描いた作品。26年ぶりに映画化された現在とても注目を浴びています。原作が気になる方はぜひ一読してください。

直木賞受賞作品

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本が好きな方は、ご存知だと思います。第148回直木賞受賞作「朝井リョウ」著の『何者』

早稲田大学卒で現在は東宝で勤務をしている「朝井リョウ」が実際に就職活動の経験を元に執筆した本です。最近、文庫本も発売になりました。もちろん図書館でも、貸出しています。

この本は実体験をベースにしているだけに、かなり生々しい内容ですので、「就職活動中」ではなく、「就職活動」が始まる一歩前のあなたにおすすめしたい本です。「朝井リョウ」自身も、就職活動の時の複雑な気持ちは、今しか書けないという事で執筆されたそうです。

何者を読者におすすめする理由

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正直言って、賛否両論のある本だと思います。私は文庫本で読んだのですが、常に走り続ける展開で、気付いたら読書を終えていました。

内容については、ここまでリアルを叩きつけられ、自分でもハッとさせられるものが多く、小説を読んで自分自身についてここまで考えさせられる事はこの本以外にはなかったです。ただの小説でもないし、就活のノウハウのような情報が載っているような本でもない、またもや自己啓発本でもない。

これは「就職活動中」の「大学生の凄まじいリアル」が記されています。それを読書を通して客観的に疑似体験できる。就職活動を控えた大学3年生のあなたに、是非おすすめする本です。

何者を読む際におすすめ読書ポイント3つ

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この本をおすすめするにあたって(文庫本がおすすめ)、この記事で『何者』の内容・あらすじについての記載はほとんどしません。なぜなら、読書を通じての「就職活動」の疑似体験を最初から最後まであなたの考えで読み進んでほしいからです。この本の情報だけをあなたに教えて、内容は全く知らずに読んでほしい!

とはいいつつも、少しくらいは内容知りたいよ!って方は、読み進めてください。

では、少しだけおすすめ読書ポイントを紹介したいと思います。

1.5人の大学生がぶつかり合う

主要な登場人物は、5人です。男:3人、女:2人。基本的には、この5人の「就職活動」「将来に対する考え」「就職活動に対する思い」「それぞれの家庭事情」「個々に対する思い」「プライド」などたくさんの事柄が複雑に絡み合い、お互いに励ましあったり、共感したり、時には正面からぶつかり合ったり、正面からはぶつかり合わなかったり。

この本では決してたくさんの出来事が起こるというわけでもありません。

どういう事かというと、この本の読書をおすすめする理由。それは大学生の爆発的な【感情】です。そこが読書のしがいのあるところです。今までは楽しく大学生活を送ってきた。でも「就職活動」という、たったこれだけの事がきっかけで、これから社会に出る大学生に今まで感じていなかった、たくさんの複雑な感情が湧き上がってきます。そこがこの本の読書ポイントです。

2.大学生は「就職活動中」に『何者』かになります。

就職活動は、自分をアピールする戦場です。他の学生よりも、自分を企業に引き抜いてもらう。それをアピールするための場所。他人と同じでは意味がない。自分を他人とは隔てるため、大学生は「就職活動中」に『何者』かになります。学生団体代表、サークル幹事長、ゼミ長、ボランティア人間、社交的で明るい人間。

「就職活動」が始まった途端、様々な人種が現れます。もちろん、それは当然の事であり、自分自身をアピールするために『何者』かになる。当然の流れであると思います。しかし『何者』かになるということ、自分が『何者』であるかを探すということ、それは簡単なことではありません。そこの葛藤もこの本には描かれています。

3.アプリ・SNSを使って見えてくる。自分は何者?

この本では就活で、理想の自分、『何者』になろうとしている大学生が登場します。それをアピールする場として、スマートフォンアプリの「Twitter」、「Facebook」が出てきます。

このアプリを使ってのやり取りが、まさに今の大学生といった印象です。インターネットはもはや情報を得るための場ではなく、SNSなどのアプリを使って、自分が『何者』かになるための場所でもあるのです。

読書を通してわかる自分は一体『何者』なのか

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この本は読む人によって、様々な意見があると思います。登場人物5人の中の誰かに感情移入をしたり。しかし、私は『何者』を読み終えた瞬間に、自分は一体『何者』なのか。この本の読者は『何者』なのか。

あなたは一体、読書を通して『何者』になるのか。そこが一番の読書ポイントです。冒頭でも言ったように、自分自身について考えさせられる本です。大学生のみならず、中高生や新社会人には絶大におすすめ本です。

おわりに

以上、就活前に絶対おすすめしたい就活本でした。

是非一度、書店、図書館、Kindleなどで、手に取ってみてください。
文庫本でも発売されていますので、読みやすくなっています。

通学中など空いた時間に他の就活生より一足先に、初めての「就職活動」を行ってみてはいかがでしょうか?