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会社という組織で働く以上、決して避けられないのが、「上司の考えとの食い違い」です。 皮肉なことに、できる社員ほど、上司の意向に納得できず噛みつき喧嘩に発展してしまうことも。 しかし、残念ながら上司と喧嘩するメリットはひとつもなく、デメリットしかありません。

上司と喧嘩して損する理由

①ほぼ負けるから

会社という組織は、基本的にはトップダウン。つまり上が決めたことが下に伝わり、実行されていく。それが組織です。 上司は、別に嫌がらせで部下を叱ったり、意見を蔑ろにしているわけではなく、組織の秩序を乱さないという目的があって部下にNOを突きつけるのです。 トップダウンの独裁じゃないか!という批難を受けそうですが、たいていの場合部下の意見は未熟です。「そんなのとっくに知ってるよ。でも○○の理由でできないんだよ。」と。部下の考えることなど、すでに上司は考えついています。 意見が通らないことを、「トップダウン」「裁量権がない」「風通しが悪い」と勘違いする会社員が近年多い気がしますが、それは自分のアイデアが未熟だからです。みな悔しい思いをして、なんとか上に這い上がって発言権を得ていく。それが会社です。 「未熟である」という自分の問題を、会社や上司の問題にすり替えてはいけませんし、それで喧嘩しても負けてしまいます。 喧嘩しても基本的には負けるのであれば、わざわざ問題を起こすメリットはありませんよね。

②上司からの評価が下がるから

上司と喧嘩をすれば、負けて嫌な思いするだけではありません。上司からの評価が下がります。 繰り返しになりますが、よほど無能な上司でない限り、上司個人の気分や主観でなく、「会社の秩序」のためにダメ出しをします。 その意図を分からずに噛み付くと、「理解力がないどころか素直でない部下」と煙たがられてしまいます。 上司に嫌われれば、当然仕事がし辛くなりますし、余計にチャンスが減ります。 部下といえど、もう立派な社会人。なんでも文句を言って許される学生ではありません。どうしても通したい意見があるのなら、時間を設けてもらい、冷静に話すようにしましょう。

③周りからの評価も下がるから

上司との喧嘩は、上司と部下の直接の関係の悪化だけに留まりません。周りの同期や上司の評価の低下にも繋がりかねないのです。 まず、未熟な意見を「ゴリ押そうと」した点でマイナス(意見が未熟なこと自体は悪くはありませんよ!)。 そして、感情的になり喧嘩という形をとってしまった点でマイナスです。 周りから「冷静に意見を言えないバカなやつ」と思われてはたまりません。上司に気に入られている同期を「ゴマスリ」扱いした暁には、同期とも大喧嘩に。最悪の場合、ハブられてしまうリスクすらあります。 社会人の「仲間外れ」は非常にキツイですよ。ヒエラルキーのどん底に落とされる上、味方がいないので、もうどうしようもありません。

強制的なクビはない。しかし、場合によっては退職になることも…

日本は法律によって不当解雇が禁止されています。つまり、上司が「嫌いだから」という理由で部下を解雇(クビ)には出来ないよう、労働者は守られているのですね。 しかし、間接的に退職に追い込まれることはあります。勘のいい方はお気づきかもしれませんが、上司と思い切り喧嘩をしてしまった後は、「気まずさ」や「居辛さ」が残りますよね。「同僚のAさんには優しいのに私には冷たい」「周りが私との関わりを避け始めた」といった状態になれば、誰しも居辛いですよね。 この気まずさ、居辛さが原因で、退職せざるを得ないこともあるのです。 会社や上司との関係がギクシャクし、「自主退職」の道を選ぶ会社員も、けっこういるのだとか。 当然、自主退職ですので、訴えてお金を請求することもできません。損ばかりです。

感情的に喧嘩する前に!あなたの意見、本当に正しい?

上記の通り、上司と喧嘩することにはデメリットしかありません。 喧嘩するほど仲が深まるという反論も頂きますが、残念ながらそれは幻想です。そもそも上司は友達ではありませんし、気に入らなければ喧嘩してしまうような、精神的に幼いビジネスパーソンに、上司は用はないのです。 では、喧嘩になってしまうことを避けるには、どうすべきでしょうか?答えは簡単。自分の意見が本当に、客観的に、正しいのかを、伝える前に念入りにチェックすべきです。 同僚でもいいですし、他の上司でもかまいません。自分の意見や考えを伝え、客観的なフィードバックをもらいましょう。そのときも、当然感情的になってはいけません。あくまで、考えが正しいかどうかを確認してもらうのですから、ここで喧嘩しては元も子もないので。 もし周りから「その意見は間違っている」と言われれば、意見を改めれば喧嘩は避けられますね。反対に、「その意見は正しいと思うから、上司に言ってもいいと思う」と言われれば、自信につながります。自分の意見に自信が持てれば、上司から反論されても、「そうですよね、わかります。でも○○なんですよ」と切り返せますね。冷静になれずキレて喧嘩しまうのは、どこか自信がなかったり後ろめたさがあるからなのですね。

喧嘩してしまったら、自分から謝罪すべし!

気をつけていても、つい喧嘩に発展してしまうことはありますよね。しかし、どんな理由であれど、(仮にも)目上の人に対して無礼なことをしてしまったことは謝らねばなりません。 さらに、上司とずっと関係性が悪いと、仕事に支障をきたしますね。ですので一刻も早い関係修復が必要になります。 本心では納得いかなくても、謝る方がメリットが大きいです。素直に謝れないと、周りの目もどんどん冷たくなりますので…

3つ守るべき!効果的な謝り方

謝る際に、気をつけるべきことが3つあります。 ①喧嘩の次の日の朝に ②自分から ③直接会って謝る ことです。 ①謝るのは、喧嘩した次の日の午前中がオススメです。 一晩寝て、喧嘩のほとぼりが冷めていますし、人は午前中の方が感情的にならず、冷静な話し合いができるのです。理性的な判断は午前中、感情的な判断は午後に下しやすいので、相手の気持ちが落ち着いている午前中を狙うことで、冷静に話すことができます。   ②自分から謝るようにしましょう。上司も大人気なく悪かったとしても、喧嘩をしてしまった以上あなたにも非はあるはず。100%相手が悪い以外の場合、自分から謝る方が得策です。喧嘩のあと、自分から謝ることができるかできないか、あなたの器が問われています。謝れない上司よりも、素直に謝れるあなたの方が、器が大きくてかっこよくないですか?   ③顔を見て直接謝ることが大切です。間違ってもメールやチャット、電話で謝ってはいけません。なぜか。誠意が伝わらないからです。 繰り返しになりますが、100%相手が悪いなんてことは、滅多にないはずです。喧嘩をしてしまった以上自分にも非があることがほとんど。少しでも悪いことをしたのであれば、きちんと目を見て謝りましょう。

喧嘩しそうになったときこそ、落ち着いて話し合い

興奮して今にも喧嘩になりそう…そんなときこそ落ち着いて話し合うことを意識して欲しいと思っています。 喧嘩をする前に…上司に抗議する目的を今一度考えてみましょう。目的は「あなたの意見や不満を、上司に理解してもらうこと」ですよね? では、上司にあなたの意見を理解してもらうという目的のために、喧嘩という手段を取ることは、本当に一番良い選択なのでしょうか。違いますよね。喧嘩をすれば、上司も感情的になり、不満が伝わって楽になるどころか意見を潰されて、一層イライラが募るでしょう。これでは、「あなたの胸の内の不満を、上司に理解してもらう」という目的は達成できませんし、本末転倒です。 一方、冷静に話し合うと、どうでしょうか。話し合うとは、お互いが意見を交換し、理解に努める行為ですよね。 上司と腹を割って話し合うことで、今まで気づかなかった上司の意図や思い、あなたに対する期待がわかるかもしれません。また、上司もあなたの不満に気づいてくれるかもしれません。話し合いの方がよっぽど生産的ですよね。 感情をぶつけ合う喧嘩は何も産みませんが、意見をぶつけ合う話し合いは解決策を生み出します。

上司の上司に相談するのも一つの解決策

あなたの上司が現場リーダーであれば、さらにその上の上司(課長や部長クラス)に掛け合ってみるのもひとつです。 ただし、上司への不満をぶつけるのではなく、相談するのです。そのためには事実と主観(思い)を切り分けて伝えること。 「○○さん(上司)がぼくを嫌って、Bさんばかり贔屓しているんですよ!」 これは主観のみの伝達です。 まず、上司が自分を嫌っている証拠があるわけではありません。さらに、Bさんばかり贔屓しているのも主観かもしれませんし、仮に贔屓だとしても、単なる好き嫌いではなく仕事の評価がBさんの方が高いため、機会を与えられているのかもしれません。 「〇〇さんに、『お前は◻◻なところがダメだ』と言われました。○○さんは私のためを思って言ったのではなく、私のことを嫌っているのかなと思うのですが、どうなんでしょうか?」 この場合いかがでしょうか。 「『お前は◻◻なところがダメだ』と言われました。」 これは”事実”ですよね。 そして 「私のことを嫌っているのかなと思うのですが…」 こちらは「思うのですが」と言っているので、主観(思い)ですね。 このように、事実と主観を分けて話すことで、単なる上司の悪口ではなく、きちんとした悩みの相談になるわけです。

目先の喧嘩に勝つよりも、我慢して後に出世する方が賢い

目先の利益や、自分のプライドを守るため、上司と衝突することはあるでしょう。できるあなただからこそ、なおさらそのような場面に遭遇するはず。 しかし、社会なんて、理不尽でできています。頭の悪い上司が威張っていたり、ちょっと仕事ができたら同期から疎まれたり、上が言ったことが全て正しいという社風だったり。そんな理不尽は、日常茶飯事です。どんな会社だって理不尽はあります。 そのようなことにいちいち腹を立て、自分の気持ちや時間を奪われていては、一向に前には進めません。 その上司を口喧嘩で打ち負かせたり引きずり下ろさない限り、あなたは幸せになれないのでしょうか?そんなことありませんよね。 受験のように、試験に受からないと入学できない!ということは、社会においてほとんどありません。他の代替手段は、必ずあります。 そのひとつとして、圧倒的に成果を出して、誰もに認めさせること。「あなたが辞めると、会社の損失になる」と言わしめるまで、圧倒的に成果を出して出世すれば良いのです。 出世して、発言権を得ることを目標にしたからには、目の前の上司とくだらない喧嘩をしている場合ではありません。上司を超えるために、どうすべきか?を今日から考えなければなりませんね。 ・任された仕事は120パーセントで返す ・上司より上の人にアイデアのフィードバックを常にもらう ・上司よりも遅くまで残って仕事をする 今日からできることはたくさんあるはずです。 上司がダメな人なら、なおさら喧嘩するのではなく、頭の悪い人だと割り切る。そして、どうやったら自分が実権を握れるかを考えた方が良いです。 私はむしろ、「ダメな上司でありがとう」とさえ思います。なぜから、優秀な上司であれば、なかなか超えられないから。反対にダメな上司なら、自分が成長して簡単に追い抜いて、部下にすることなど容易です。 気にくわない上司と喧嘩するのは時間と体力の無駄です。出世して、上司を追い出すのが、1番賢明な選択肢なのです。

まとめ

今回は上司と喧嘩するデメリットと喧嘩してしまった後の対処法、喧嘩するよりも賢明な選択肢について書きました。いかがでしょうか? 読者の皆さまが、上司と喧嘩になりそうなとき、グッと堪えられるようになって頂けますと嬉しく思います。 ダメな上司にめげず、また明日から仕事に取り組んでくださいね^^


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